以前ブログで「スタットコール」について書いたことがあります。
「スタットコール」とは病院内で何かしらのアクシデントやイベントがあった際に
院内のスタッフにのみ分かるような秘密のアナウンスがあるというものです。
その中で名前だけ紹介した
コードホワイト
コードブルー(院内での患者急変を知らせるスタットコール)は聞いたことあるけど、コードホワイトって何!?
という人が多いと思います。
というか、医療従事者でも実際にこのコールを聞いたことがある人は少ないかもしれません。
今回はこの珍しいスタットコールが約2年ぶりにかかったので、その状況なども踏まえて書いていこうかと思います。
2年ぶりの緊急コール、コードホワイトがかかった!
コードホワイトとは何か?
まずはおさらいとして、コードホワイトとは何かについて説明します。
コードホワイトとは、いくつもある緊急を知らせるスタットコールの中で
院内で暴力行為が発生したことを知らせるスタットコールです。
院内で暴力行為が発生したので、スタッフ(特に男性スタッフ)は現場にすぐ集まってください!
という意味で、このスタットコールがかかると、急変を知らせるコードブルー同様
スタッフ間には緊張が走ります。
具体的にどの程度の暴力行為が起こっているのかはこの段階ではわかりませんが
⚫️患者が暴言を吐きながら、今にも医療者に暴力をふるいそうな状況。
⚫️実際に暴力を振るわれている。
⚫️ナイフや包丁などを振り回し、命の危険がある状況。
これらはいずれもコードホワイトの対象となります。
特に3つ目の状況ですと、院内スタッフだけでは対処できず警察を呼ぶことになります
しかし、院内アナウンスであからさまに
「◯◯病棟で患者様が暴力行為を行っています!スタッフは集まってください!」
なんてアナウンスを出してしまったら、患者やその家族は不安でいっぱいになるし
野次馬が集まってきてパニックになりかねません。
なので一般の方には分からないようにアナウンスするのです。
コールの仕方は院所によって様々だと思いますが、うちの病院では
「業務連絡。
コードホワイト発生、コードホワイト発生。
スタッフは◯◯病棟に集まってください」
というふうにアナウンスします。
アナウンスするのは、医療事務の方で言い方も慌てず落ち着いたトーンで話します。
あくまでもただの業務連絡ですよ?
という雰囲気を出します笑
ただ実際にはスタッフ用の裏の階段で屈強な男性スタッフが猛ダッシュで現場に向かっています😂
今回発生したコードホワイトの内容は?
さて、冒頭でも話しましたが
今回当病院で約2年ぶりとなるコードホワイトがかかりました。
実際にかかったアナウンスは以下です。
「業務連絡、コードホワイト発生。
スタッフは2階検査室に集まってください。
繰り返します 〜・・」
今回発生したコードホワイトは検査室、つまり外来患者様が採血などの検査を受けるところでした。
この検査室で暴力行為があったというのです
詳しい状況としては・・
検査のために来院した患者様、検査受付をしてから1時間半ほど待たされているが一向に名前を呼ばれないことに激昂。
近くにいたスタッフに向けて大声で暴言を吐き
→なだめようとしている間にさらに興奮し、スタッフの胸ぐらを掴む。
→この時点で他のスタッフがコードホワイト要請。
→院内コードホワイトアナウンス。
という流れでした。
今回は幸いなことにすぐにスタッフが集まり対処したため
実際に暴力を振るわれることはありませんでした。
しかし、いつ殴りかかってきてもおかしくない状況だったということで
対応していたスタッフ(男性でした)もとても怖かったことと思います。
この時は僕も現場にすぐに行きましたが、着いた頃には患者は少し離れたところに連れて行かれていました。
以上が今回実際に発生したコードホワイトの内容です。
今回のコードホワイトは幸いにも実際の暴力には至りませんでしたが、全国的には実際に殴られて怪我をしたスタッフ、ひどい場合は鼻や顎を骨折したスタッフもいるということです。
病院は確かに待ち時間が長く、イライラする状況があります。
特に自分の具合が悪い時はなおさらです。
でもそこで暴力に走る人は最低です。
医療を受ける資格はないと、僕は思います。
この記事を見てくださった方、もし同じような状況でイライラしたとしても
どうか一歩引いて、長い目で見てやってください(T . T)
僕達医療従事者も、なるべく医療提供がスムーズになるように精一杯頑張りますので!
では、今回のお話はここまで!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう!